2019/06/25 15:10




いわゆるストリートペーパーの代表格であり、英国をはじめ世界各国で発行されているビッグイシューは、ホームレスの人たちが販売員となり路上で販売されています。その売上の半分は販売員の収入となり、いわゆるチャリティ雑誌のような見方をされることもあるビッグイシューですが、台湾ではひとつのカルチャー誌としての立場を確立しています。チャリティとしてビッグイシューを購入してもらうのではなく、雑誌のクオリティで読者を獲得し、ファンになってもらうこと。その結果として社会福祉に繋がることを目的とし、それを見事に体現し続けているのが「THE BIG ISSUE TAIWAN」です。そのため、雑誌としてのクオリティが高く、特に表紙のデザインは美しいものばかりです。それらはまずデザインで目を惹いて、中身について知りたいと販売員とのコミュニケーションを生むきっかけを作るためでもあります。



100号を超えて尚、読者を飽きさせず、むしろ路上販売のみで発行部数を伸ばし続けるということは、デザインや中身が常に新しくあり続けているということでもあります。その一つの要因として、「THE BIG ISSUE TAIWAN」では世界中のクリエイターとコラボすることが多いのも特徴です。(濵田英明さんや横浪修さん、Noritakeさん、奥山由之さんなど、日本人のアーティストも多く登場しています。)


これらは常にデザインの鮮度を保つと同時に、国のボーダーを突破したいという編集部の試みによるものでもあります。国を超えた広い視点でのものの見方を提供したいというのは、台湾のこれまでの歴史による影響も少なからずあるかもしれません。本誌のアートディレクターである聶永真(アーロン・ニエ)は、2016年の台湾総統選挙にて、蔡英文(現台湾総統)のロゴデザインを手がけたことでも話題を呼びました。CINRAが運営するHereNowによるインタビュー(https://www.herenow.city/taipei/article/aaron-nieh/1)で実際のデザインやその経緯を読むことができます。聶永真はもちろん、これを採用した蔡英文のチームも素晴らしいですね。

記事は全てオリジナル、デザインを含め、台湾のよりカルチュラルな今を感じられる「THE BIG ISSUE TAIWAN」を、バックナンバーと共に今後毎号取り扱っていきます。各号少数入荷ですので、きになる号があればぜひどうぞ。

テキスト:中国語